てぃーだブログ › ファミリークリニック小禄 公式ブログ › インフルエンザ › 講演会メモから、 インフルエンザワクチンが効いてるのかどうか!?


*12月12日(火曜日~13日(水曜日)にかけてクリニック前の歩道工事があります。出入り口が後ろからとなります*

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12月3日 日本ワクチン学会 ランチョンセミナー
インフルエンザワクチンの有用性評価 疫学的手法とその実際
福島若葉先生(大阪市立大学)
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インフルエンザワクチンが効いてるのか効いてないのか? の答えとして少しスッキリしました
○対象 6才以下
○インフルエンザの診断にはPCR法(遺伝子診断)で確定する~迅速診断キットは用いない
○検査するかしないのか?には医師が決めるのではない(バイアスがかからない)
○症例対照研究=test negative designで行った

2013-14シーズン 有効率 51%
2014-15シーズン 有効率 50%
2015-16シーズン 有効率 60%
2016-17シーズン 有効率 42%( 流行株とワクチン株にズレ)

流行株とワクチン株が合えば 50-60%
ミスマッチだと 40%前後

問題点~
インフルエンザワクチンを接種していなくても、免疫がある場合、、、、
→ワクチンが効いてない! と判断される率が高くなってしまう
(既存免疫には注意)

今ある、インフルエンザワクチン、、、

現在のワクチンによる予防には限界があるが、

今のところインフルエンザ予防のために推奨されるものである

フロアからの質問に、

「ワクチンが有効とは、重症化阻止は含んでいない、発病阻止を有効と判断、、、、、」

といった(かなりストイックな)返答でした~厳しく調査してるのがうかがえる返答でした~

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個人的な感想

この調査では、インフルエンザの診断がすべてPCR法という遺伝子検査によること

(迅速検査やインフルエンザだろうという医師の直感は入らない)

検査対象にするかしないのかも医師判断の(直感)バイアスが入らないこと

疫学や統計に素人の私にもよくわかる解説でした


*福島先生、かなり尖ってます(笑)切れの良いすばらしい講演でした*




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Posted by tochan at 12:35 │インフルエンザ