てぃーだブログ › ファミリークリニック小禄 公式ブログ › 感染症 › 日々雑感 › ミャンマーのロヒンギャ難民の子ども達にジフテリアが流行 20170109


正月にみたある映画(西部劇)のなかで、女性の子ども達が3人ジフテリアで無くなった というシーンが有りました

ジフテリア、はてっきり過去の感染症だと思いこんでいましたが

ミャンマーのロヒンギャ難民の子ども達にジフテリア感染が広がり、多数の死者が発生しているそうです


ロヒンギャ難民に感染症広がる=人道危機、深刻に




ジフテリアによる咳込みは、真性クループ と呼ばれ

犬が吠えるような咳込みだといわれています

( 私自身はジフテリアによるクループは経験ありません )

現在の日本で、犬が吠えるような咳 はクループ症候群と言われることがほとんどです

( 仮性クループ と呼ばれてます 、これは普通に見かける疾患 )


ジフテリアは扁桃に厚い偽膜をつくります

ミャンマーのロヒンギャ難民の子ども達にジフテリアが流行 20170109
国立感染症研究所のHPより

3種混合ワクチンDPT、4種混合ワクチンDPT-IPVに含まれる D、diphtheria で予防接種をうけている日本では2000年以後報告がありません

*小学6年生で行うDTワクチンの接種率が70%前後と低い! 海外との交流が増える若い世代は注意が必要*

ただ、このジフテリアは毒素を産生し、心筋炎や神経障害(呼吸筋麻痺)を引き起こすことがあるのです

このためジフテリアによる死亡率は5-10%と高く、2類感染症に含まれています



ロヒンギャ問題、遠い国のことではなく、同じアジアで起こっています

ミャンマーのロヒンギャ難民の子ども達にジフテリアが流行 20170109








同じカテゴリー(感染症)の記事

Posted by tochan at 10:10 │感染症日々雑感