てぃーだブログ › ファミリークリニック小禄 公式ブログ › 18 沖縄で 麻しん(はしか) の発生~免疫あるのか?抗体検査あれこれ4月26日


最近では、看護学校や医療系の大学に入学する際に、

麻疹・風疹・水痘・流行性耳下腺炎の免疫があるかのチエックがあります

~すべて入学者の自己負担で結構な金額~


この ” 抗体検査 ” ですが数値が高いからと言って100%罹患しない、とは簡単には行きません

“抗体検査“ は人間の免疫の一部にしかすぎません


感染を予防・防止するには

1 液性の免疫~抗体検査~抗体検査にもいろいろ種類がある

2 細胞性の免疫~B細胞など~これは一般の施設では検査難しい

  水ぼうそうだけは、一般のクリニックでもできる皮内反応検査がある

   (水痘抗原皮内テストは細胞性免疫の検査)

1 と 2 の免疫が複雑にからみあっています


“抗体検査“ は複雑な免疫反応の一部を数値に表し

発病を予防、または感染自体を防止できるかの目安を教えてくれます


ある一定の数値以上で、発症や感染を阻止しているのか?が基準になります


この検査法もいろいろあります

ある検査法では、感染予防・防止の数値が比較的はっきりしている(ただし、検査費用高価)

ある検査法では、感染予防・防止の線引が大雑把(ただし、検査費用安い)

などメリット・デメリット



麻しん(麻疹、はしか)については、クリニックレベルで利用できる検査法が3つあります

1 EIA法(IgG):一番費用高価
2 PA法法
3 中和法


医療関係者向けにはガイドラインが出されています

医療関係者の場合、感染自体を防止するレベル が必要であるため一番高い抗体レベルが必要です
(環境感染学会の医療者向けガイドライン参考)
EIA法(IgG)だと 16.0以上
PA法だと、256倍以上
中和法だと 8倍以上


抗体価が無いとされる目安は
EIA法(IgG)だと、陰性
PA法だと、16倍以下
中和法だと、4倍以下


一般の方の場合なら上記の中間であれば良いかと思われます
感染しても発症しないというレベルの免疫の目安)
EIA法(IgG) +/-~16.0
PA法、16倍、32倍、64倍、128倍
中和法 4倍

クリニックでは EIA法(IgG)を用いています



Posted by tochan at 12:18
この記事へのコメント
知らなかった情報、いつもありがとう。あと、救命士の方はB型肝炎の抗原、抗体検査し接種歴+は抗体検査施行しています。
Posted by takao at 2018年04月27日 11:40