てぃーだブログ › ファミリークリニック小禄 公式ブログ › 赤ちゃんの病気 › 赤ちゃんの貧血 11と10と9の数値に注意12.11.16


私の子どもたちも、母乳哺育でした

長女の場合(1歳2ヶ月で断乳)貧血にはなりませんでしたが、

長男の場合(1歳半近くまで母乳)生後4ヶ月ごろから ヘモグロビン値(Hb)11.1~11.2g/dl

→やや低空飛行

どうにかこうにかヘモグロビン値11.0g/dl以上で経過し、貧血にならずに済んでいます



貧血検査のときに、ヘモグロビン値11.0g/dl以上を正常値下限としています(共通)


下記はクリニックでの方針(乳児の鉄欠乏性貧血)

ヘモグロビン値 11.0g/dl以上を正常

ヘモグロビン値 10.5~11.0g/dlは栄養指導・食事指導しながら経過観察

ヘモグロビン値 10.0~10.4g/dlは、必要に応じて治療または経過観察

(母乳、ミルク、食事・離乳食の進み具合など状況みて判断)

ヘモグロビン値 10.0g/dl以下は精査・鉄剤による治療開始+食事指導

だいたいこのように指導しています

約10人に1人ぐらいの乳幼児鉄欠乏性の貧血になります


赤ちゃんの貧血は、思春期~大人と違い

症状に乏しいためわかりにくいです汗

ヘモグロビン値が9.0g/dl以下でも、めまい、ふらつき・頭痛などなど訴えることもあまりなく

比較的活気良好、、、

また皮膚の蒼白、結膜の所見などは当てになりません

→外からの見た目ではわかりませんタラ~


そのため、乳児健診では定期的に検査が行われています

胎児期の鉄分の蓄えがなくなるのが2~3ヶ月頃なので

生後3~4ヶ月の乳児健診(沖縄県の場合)で貧血検査が行われています


なぜ、これほどまで赤ちゃんの貧血に注意するのか?

乳幼児期には成長著しいため、鉄分が不足しがちになります

あかちゃんの ” 脳 ” も鉄分を必要とするのですが、

このヘモグロビン値が11.0g/dlを切る鉄欠乏性貧血になると

(特にヘモグロビン値10.5g/dl以下が3ヶ月~)

精神・神経の発達に影響のでることが報告されています

詳しい検査をしないとわかりにくい、ごく軽いものなのですが、

放置した場合その影響が少なくとも5歳頃までのこるようです


離乳食がすすんでおらず、母乳やミルクが多い場合ならば

鉄剤で治療しながら、食事で鉄分の多い食材をとりいれていく、といったことを

3ヶ月を目標に行います

何故3ヶ月目標なのか?

1ヶ月程度で、検査値の上ではヘモグロビン値が回復しますが、

体に ” 鉄 ” の貯金(フェリチン等)を作るため余分に治療するのです




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Posted by tochan at 12:18 │赤ちゃんの病気