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鼻汁と痰の吸引について10.06.16 改訂11.12.27

1 鼻汁・痰の吸引
2 “鼻水を止めるお薬”には注意
3 病院通いを減らすには、、、、、タバコは止めましょう!

1 鼻汁・痰の吸引

ウイルス性気管支炎やRSウイスルによる細気管支炎(ゼイゼイする気管支のカゼ)の治療には、特効薬がありません。

高張食塩水の吸入、アドレナリン(ボスミン)吸入、ステロイド(静注、内服)などいろいろな研究がありますが、これといった決め手には欠けています。

未熟児や先天性心疾患の赤ちゃんにRSウイルスに対する抗体(シナジス)を筋注することである程度予防できますが、、、、、非常に高価です

そのため、一番の治療はまず”鼻汁や痰の吸引”となります。乳幼児では大人のように痰を出すことが上手く出来ないため“痰の海に溺れている!”状態になっているのです。

よく”抗生剤ください”と言われますが、お薬だけではなおりにくく、鼻や気管支に貯まった鼻汁や痰を同時にとることも大切な治療です。

そのためクリニックでは、鼻汁や痰を丁寧にとるように指導しております。

ただ喉や鼻、気管支の粘膜が赤く腫れているので、吸引の圧やチューブの先端が当たるだけでも時に少量の出血を見ることがあります。表面の傷なので自然に止血していきますが、初めてのかたはとても不安になるかもしれません。

吸引も治療の一つとしてクリニックでは取り組んでいます。しかし、鼻血がでやすい場合などあれば遠慮なくお申し出ください。

2 “鼻水を止めるお薬”には注意

赤ちゃんの鼻水は吸引してあげるのが一番です。
(赤ちゃんは口呼吸が苦手なため)
もし家庭で吸引したいならば、ドラッグストアにある鼻吸い機(1500円前後~)を使ってみてください(口で吸うとお母さんに赤ちゃんのカゼが移りますよ、、、それと鼻水はしょっぱい)

母乳の点鼻、生理食塩水の点鼻、鼻洗浄水の点鼻のあとに吸引するのもひとつの方法です
(鼻洗浄水;食塩10g、重層2.5g、水500ml作りおき、冷蔵庫1ヶ月保存)

赤ちゃんの鼻汁をお薬で無理やり止めると逆に呼吸困難・眠気・逆に興奮などの副作用が出やすくなります。

熱性けいれんのあるお子さんにも安易に処方されています。

けいれん誘発の可能性が高くなるので注意が必要です

鼻水を止めるお薬~抗ヒスタミン作用、抗アレルギー作用をもった薬剤には注意してください。
(シプロヘプタジン、ペリアクチン、ケトチフェン、ザジテン、ジキリオンなど)

小児科医、耳鼻科、皮膚科、救急でも乳幼児や熱性けいれんのある子供さんに安易に処方が行われている状態です。

→薬局でも処方のチエック(疑義照会)はほとんどありません(添付文書には禁忌と書いてないため)
→驚くほどの“スルーパス”状態(医師がOKだせば止められない)

まだ、去痰剤・漢方薬・(眠気の少ない)抗アレルギー剤などで対応するほうがまだよいでしょう

3 病院通いを減らすには、、、、、タバコは止めましょう

禁煙のことを診察時に話すと、、、、、、あまり良い顔はされません。

タバコの害は吸っていない子供さんに大きく影響をあたえます。

外で吸っていても、タバコを吸っていない家庭の子供さんに比べ、3割増しぐらいで病院通いの回数が増えます。

同じアパートに喫煙者がいるいだけでも影響がでているという報告もあるぐらいです。
中耳炎や気管支炎、喘息疑いのある子供さんがいたら、、、、、

キッパリとこの際禁煙してみませんか?

子供さんのために禁煙することは大きな愛情だと思うのです


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Posted by tochan at 13:00 │感染症