とくに細菌性の感染もなく(発熱もなし)第3世代の抗生剤内服中の親御さんから
~これ、、、あまり効いてる感じしないのですが~と鋭い指摘がありました
症状としては、やや色のついた鼻汁程度、中耳炎や肺炎、気管支炎などありません
全身状態もよく、肺炎(細菌性)なども疑いがないので内服中止してみてはとアドバイスしています
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数年前に国際医療センターの忽那先生のコラムで抗生剤の DU という2単語が反響を呼びました
内服してもほとんどが便に排泄されてしまう抗生剤~第3世代傾向セフェム系(セフゾン、フロモックス、メイアクト、バナン、トミロンなど)
乳児でも飲みやすくなっていて昔はよく使用していましたが最近はめったに処方しなくなりました
第3世代経口セフェム系の体内への吸収率は20-30% 便中として70-80%排泄
ペニシリン系等の場合、体内への吸入率は70-80% 便中には20-30%
ペニシリン系等は薬価も安く効果も安定しています
小児の細菌感染(肺炎、中耳炎、咽頭炎など)には第一選択として使用
第2選択として他のセフェム系抗生剤を使用する(DU、だいたいウンコになる」抗菌薬)
最近はようやくこのような啓蒙活動が実を結んでセフェム系の抗生剤処方を見なくなったのですが、
単純な鼻風邪(ウイルス性)と思われる患者さんにペニシリン系統が乱用されたり
細菌性の感染でもないのに、ニューキノロン系(小児、オゼックス、成人クラビット)が処方されることがよくあります
~つい最近も この5ヶ月(約150日)の間に42日間抗生剤を内服していた幼児もいました~
「これ、、、あまり効いてる感じしないのですが」ときづければよいのですが、
乳児のドロドロ鼻汁は、発熱もなく細菌性の肺炎や気管支炎、中耳炎(細菌)がなければ、抗生剤はほぼ不要で
こまめな鼻汁吸引だけでもかなり改善していきます
最近、保育園に通う乳幼児の膿性鼻汁のお子さんが増えていますが、DUに頼る前に家庭での鼻汁吸引の優先がオススメです