てぃーだブログ › ファミリークリニック小禄 公式ブログ › 日々雑感 › ホームケア › 小児の「慢性便秘症」その1 診断基準14.08.13


*本日午後は休診となります*

小児の便秘症は日頃よくある疾患ですが、

安易にほっておくと 遺糞症(便のおもらし)、巨大結腸症(便が腸にたまり拡大する)にいたることもあります

日本でも2013年の9月に便秘症についてのガイドラインがはじめてできました。

一般のクリニックで扱う便秘症は、

神経疾患や先天性の疾患など(器質性といいます)をのぞいた、機能性便秘症です。

乳幼児の場合にいう便秘とは

4歳未満;以下の項目の少なくとも2つが1ヶ月以上あること

1 1週間に2回以下の排便

2 トイレの排便を習得した跡、少なくとも週に1回の便失禁

3 過度の便の貯留の既往

4 痛みを伴う、あるいは硬い便通の既往

5 直腸に大きな便塊の存在

6 トイレに詰まるくらい大きな便の既往

随伴症状として、易刺激性、食欲低下、早期腹満間、など。大きな便の排便後、

随伴症状はすぐに消失する。

乳児;排便が週2回以下、あるいは硬くて痛みを伴う排便でかつ診断基準の少なくとも1つがある場合

1 や 4 の項目は案外多いのではないでしょうか?


4才以上では1~6とほぼ共通ですが、

過敏性腸症候群の基準をみたさないことが追加されています。


毎日排便があったとしても、腹痛が浣腸し排便後にケロッとなおることはよく経験します

あまりの激痛、腹部のレントゲンでも「腸閉塞、腸重積か?」と思われる場合でも、まず浣腸し便の状態を確認します。

発熱や血便がなければ少し安心、経過観察となることが多いのです。




同じカテゴリー(日々雑感)の記事